救急時の適切な応急処置について【連載コラムvol.16】
こんにちは!
ゴールデンウィークも終わり、5月病にかかりそうなグッチー&あーみんです。
今回の連載コラムでは、応急処置の最も基本と言える心肺蘇生法の手順について、お届けしたいと思います。
当社のサービスをご利用いただいている方はご高齢の方が多いため、 ご自宅に訪問した際に意識がもうろうとしている、激しい痛みが生じている、急な息切れや動悸があるなど救急車を要請するケースが度々あります。そんな時、救急車が来るまでに適切な応急処置を行えるか否かによって、命が助かる可能性が大きく変わります。
ということで、救急時の適切な処置方法については、教師時代に救命士講習を毎年受講していた私グッチーがご紹介していきたいと思います。
ちなみに、救急救命士をイメージして、ポロシャツはオレンジ色にしてみました。
出来の悪い生徒役には、応急処置とは無縁であろうあーみんにやってもらおうと思います。
傷病者役には、普段加盟店サポートで活躍しているセラ兄に行ってもらいたいと思います。
呼び名:セラ兄(せらにぃ)
性格:イジられ好きのB型
休日の過ごし方:息子と限界まで戯れる
好きな食べ物:カツ丼、ぶどう、チョコボール
座右の銘:獅子奮迅
連載コラムで何度か登場しているライケンの高校時代の同級生であり、一児の父。高校時代は生徒会長を務める程、非常に責任感の強い持ち主。現在は、治療院運営をサポートするスーパーバイザーとして日々、全国を飛び回っている。
呼び名:セラ兄(せらにぃ)
性格:イジられ好きのB型
休日の過ごし方:息子と限界まで戯れる
好きな食べ物:カツ丼、ぶどう、チョコボール
座右の銘:獅子奮迅
連載コラムで何度か登場しているライケンの高校時代の同級生であり、一児の父。高校時代は生徒会長を務める程、非常に責任感の強い持ち主。現在は、治療院運営をサポートするスーパーバイザーとして日々、全国を飛び回っている。
心肺蘇生法の主な流れ
倒れている人を見つけたら…
1.安全の確認
2.反応の確認
反応がなければ…
3.119番通報
4.呼吸・脈の確認
呼吸や脈がなければ…
5.胸骨圧迫(30回)
6.人工呼吸(人工呼吸が出来ない、またはためらわれる場合は省略)
(1)気道確保 (2)人工呼吸
7.心肺蘇生(胸骨圧迫30回:人工呼吸2回)
AEDがあれば…
8.AEDの実施
この一連の流れが基本なので、この手順に沿ってやっていきたいと思います。
「目の前で人が倒れている状況です。
ではあーみん、まずは自分が思うままに対応してみて下さい。」
「まず、右よし左よし安全確認。」
「もしもーし!セラ兄、大丈夫ですかー!
こんなところで倒れて何してるんですか!
早く起きないとセラ兄の恥ずかしい話をみんなにバラしますよ!いいんですか!?
仕事帰りに奥さんに内緒で…」
「ちょいちょいちょいちょい、それはダメダメ!」
「あっ、起きた。」
「カットカットカット!
あーみんの声かけもおかしいし、セラ兄もしょーもない問いかけにいちいち反応しなくて良いです。
コントをしてほしいわけではないので、真面目にお願いします。」
「手順としては、人が倒れていたらまず肩を叩きながら、「大丈夫ですか」もしくは「もしもし」と呼びかけ、反応があるかないかを確認します。
反応がない、または反応があるかどうか迷った場合にも大きな声で助けを求めます。
今回は周りに誰もいない設定のため、続けて119番通報をして救急車を要請します。
では、私が救急コールセンター役をするので、あーみんは救急車を呼んでみて下さい。」
「分かりました!」
「トゥルルル」
「はい、119番消防署です。火事ですか?救急ですか?」
「救急です!救急!人が倒れているので、早く来て下さい!」
「場所はどちらでしょうか?」
「ファッションマート10FのLEIS神戸本社の会議室です!」
「どうされましたか?」
「目の前で人が倒れているんです!いいから早く来て下さい!」
「倒れているのは男性ですか?女性ですか?何歳くらいの方でしょうか?」
「40代前後のヒゲの濃い男性です!」
「倒れた理由はお分かりでしょうか?」
「顎の下に絆創膏を貼っているので、ヒゲの深剃りによる出血で倒れたのかもしれません!」
「・・・はい。
では、あなたのお名前と連絡先を教えていただいてもよろしいでしょうか?」
「すみませんが、個人情報なのでそれはちょっと教えられません。」
「はいはい、ストップ、ストップ!」
「あれ?ダメでした?」
「全くもってダメダメです。
救急車を呼ぶ際は、次のような手順で行います。」
救急車の手配
1.119番に電話する
2.「救急車をお願いします」と伝える
3.住所、道順を伝える
4.傷病者の年齢、性別を伝える
5.事故の状況を説明する(いつ、どこで、だれが、どうして、どうなった)
6.指示を受け、それに従う
7.サイレンが聞こえたら案内、誘導に出る
8.救急隊員に状態を説明する
「あーみんの事例でいうと、まず場所を正しく正確に伝えることが、出来ていませんでしたね。残念ながらLEISの事務所を知っている人は、ごく一部しかいないため、ビル名や会社名ではわかりません。
それと、焦る気持ちはわかりますが、傷病者の状況をしっかりと伝えて下さい。
もう一つ、言うまでもありませんが、通報者のお名前と連絡先はちゃんと教えて下さいね。救急車の要請場所が分らない場合に、コールセンターから折り返しの連絡を取るために必要ですし、個人情報を乱用することはありません。」
「新手のナンパかと思いましたが、次からはちゃんと教えるようにします。」
「それと携帯電話から救急車を呼ぶ場合、必ず携帯電話から救急車を要請している事を伝えて下さい。これは、携帯電話から救急車を呼んだ場合、携帯受信局を管轄する消防本部に電話がつながるため、救急車が来てほしい場所を管轄していない消防本部に、電話がつながる可能性があるためです。」
「勉強になります。」
「では続いて、呼吸と脈の確認を行います。」
「人間は肺呼吸をしているため、胸部が上下に動いているかどうかで呼吸を確認します。」
「脈拍については、手首もしくは頸動脈が確認しやすいため、どちらかで行います。
呼吸・脈拍のどちらも確認できなければ心臓マッサージを行いますが、その前に気道確保を行います。」
「気道確保は、片手で額を抑えながら顎を少し上に向けます。」
「心臓マッサージは、手のひらを重ねて胸部中央辺りに置きます。体重をかけながら心臓マッサージが行えるように、肘はしっかりと伸ばし、垂直に押すイメージで行って下さい。
心臓マッサージをベッドやマットレス等の上で行う場合、上手く力が伝わらないことがあるため、背中にアイロン台などを挟むと力が伝わりやすくなります。」
心臓マッサージ(胸骨圧迫)のポイント
・胸部中央(左右の乳頭を結ぶ線の真ん中)を押す
・胸が約5cm下方に沈み込むように強く圧迫を繰り返す
・1分間に100~120回のテンポで胸骨圧迫を行う
・圧迫は胸が完全に戻るまで十分に解除する
・圧迫は可能な限り中断せずに、絶え間なく行う
「正常な人に心臓マッサージを行うのは大変危険なので、本日は心臓マッサージを行う姿勢と位置の確認のみにします。」
「セラ兄の頭の中は異常ですよ。」
「頭の中は知りませんが、心臓が止まっていない人にしてはいけないということです。」
「失礼しました。」
「では、心臓マッサージを行う姿勢をしてみて下さい。」
「こんな感じでしょうか?」
「ようやくまともにやってくれましたね。」
「やればできる子なんです。」
「手のひら全体で押すのではなく、手のひらの付け根で押すイメージです。」
「心臓マッサージは、いつまでやるのですか?」
「傷病者が動き出すまで、もしくは救急隊が来て引き継ぐまでは行って下さい。」
「なかなかの重労働ですね。」
「そうですね。全身を使うのでかなり体力を消耗しますが、人命に関わることなので、いざというときのために普段から鍛えておいて下さい。」
「は、はい。」
「本来、心肺蘇生法は心臓マッサージを30回行った後に人工呼吸を2回行い、これを繰り返します。しかし、セラ兄に人工呼吸をしろというのは、私がセクハラで訴えられそうなので今回は割愛します。」
「その発言自体がすでにセクハラです。」
「ちなみに、口対口の人工呼吸は傷病者の血液や吐物などによって感染してしまう恐れがあるため、人工呼吸用マウスピースを使用するようにしましょう。」
「アマゾンで買っておきます。」
「最後にもう一点、AEDがある場合は速やかに電源を入れて、機械の音声メッセージに従って実施して下さい。」
「電気ショックはちょっと怖いですが、命を救うためですね。」
「はい、これで心肺蘇生法の一連の流れは以上となります。」
救急車が来るまでに適切な処置を行えば、大切な命を救える確率が上がります!
いかがでしたでしょうか?
今回は、応急処置の最も基本と言える心肺蘇生法の手順についてご紹介しました。
応急処置を知っていれば、いざという時でも適切な対処が行えるので、事前にしっかりと身に付けておきましょう。
また、応急処置が必要な症状は、この他にも誤飲、出血、けいれん、骨折などいくつもあります。それぞれの応急処置方法については、消防局のホームページで配信されていますので、是非確認してみて下さい。
http://www.city.kobe.lg.jp/safety/fire/ambulance/qqsya.html
それではまた~!
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