視覚障がいの理解を深める疑似体験をしてみた【連載コラムvol.12(前編)】
皆さん、こんにちは!
レイス治療院を代表するカリスマモデル(自称)の3人です。
早速ですが私たちが掛けているこの眼鏡、何だか分かりますか?
ハリウッドセレブが注目する最新のサングラススタイル!
と言いたくなるような斬新なデザインですが、そうではありません。
これは、視覚障がいについての理解を深めるために開発された「ロービジョン体験用メガネ」です。全国のライトハウス様で販売している代物です。
http://www.lighthouse.or.jp/iccb/items/
lowvisiontaikenkit/
前回の連載コラムでミチネーから「視覚障がいの疑似体験をしてみたら?」との提案を受けたので、それを実行するためにロービジョン体験キットを購入し、装着してみました。
ということで、新年一発目のコラムは、視覚障がいの疑似体験をお届けしたいと思います。
本企画の発案者であるミチネーをサポーターに迎え、万全の体制で挑みたいと思います。
「皆さんが現在装着している眼鏡は、それぞれ異なる見え方になっていて、あーみんは視野狭窄、情熱太郎は白濁、ササキッドは中心暗点となっています。」
(視野狭窄)
(白濁)
(中心暗点)
「今の見え方について、それぞれ教えて下さい。」
「視野が極めて狭いせいか、両目の焦点が合わないですね。それと視野が狭いので、目ではなく顔自体を動かさないと、周りが見えないです。逆に、見えている範囲はちゃんと見えています。」
「全体的に白くボヤっとした感じですね。人の目の動きなど細かいところは分かりにくいですが、視野は広いので状況把握はできます。」
「真正面は真っ黒で何も見えません。その周りは見えていますがボヤっとしていてはっきりと見えないので、視界は不良ですね。正面を向いているのに正面が見えないので、左右どちらかに顔を振って、暗点の周りに映り込むぼやっとした視界で状況を把握するのがやっとです。」
「では、今回はロービジョン体験キットとセットで付いている教材を使って進めていきたいと思います。体験する中で感じたことは、その都度声に出してくださいね。」
「はい!」
「まずは、文字サイズの違いと白黒反転ですが、皆さん見え方はいかがでしょうか?」
「白背景は全部見えにくいですね~。一番大きい文字は近寄れば何とか見えますが、小さい文字は存在自体分からないレベルです。黒背景ですが、小さい文字は読めませんが、文字が書いてあるというのは明確に分かります。黒背景の方が断然見やすいですね。」
「私は視野が狭いから少し離した方が見えやすいですね。一番大きい文字は全体像が見えないので、逆に見にくいです。白黒反転はどちらも問題なく見えます。」
「ん~どう見ればよいのでしょうか?汗 とりあえず正面には黒い点があって何も見えないです。視界の周りのボヤっとした視力で、見えると言えば見えるといったところでしょうか。」
「視覚障がいの症状によって、それぞれ見やすい状況が異なるようですね。では、続いて文字を書いてみましょう。」
教材に書いてある文字を、枠内に書いてください。
「ボールペンの芯を出すのも一苦労。そして黒と青の区別が全くつかない。」
「ここ、ここ。」
「では、皆さん1分程度で記入して下さい。」
「はい、では1分経過したので、眼鏡をはずして自分が書いた解答を見てみましょう。」
(情熱太郎の解答)
「あれ?記入する欄は2つ横並びであったのですか?気付かなかった。」
(あーみんの解答)
「視野が狭くて全体像がつかめなかったから、解答欄を間違えて書いてしまいました。」
(ササキッドの解答)
「極めて読みにくく、書きにくかったです。」
「視覚障がいの症状によって見え方が違うため、それぞれの特徴が表れていますね。視覚障がい者は読み書きに時間がかかってしまうので、国家試験などでは健常者よりも試験時間が約1.3倍に設定されています。」
(※点字試験、読み上げ試験及び試験時間の延長について)
http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/
shikaku_shiken/rigakuryouhoushi/hairyo.html
「そうなんですね~。」
「では、続いて迷路に挑戦してみましょう。
入り口からボールペンでなぞりながら出口を目指してください。何秒でゴールできるかを計測しますので、できるだけ早くゴールできるように頑張ってください。準備は良いですか?」
「はい!」
「では、はじめ!」
「ゴールできました!」
「ゴールできました!」
・
・
・
「ゴールできました!」
「情熱太郎は20秒。あーみんは22秒。ササキッドは43秒でした。ササキッドが一番苦戦した様やね、どうやった?」
「めちゃくちゃ難しかったです。」
教材にはこの他にも、写真の見え方や
動物探しゲーム、色塗りなど様々な体験が盛り込まれており、多くの気付きがありました。
「では、せっかくなのでみんなでお昼ご飯を買いに行きましょうか。」
「はい!」
「外は少し危険が伴うので、ササキッドは眼鏡を外してアテンド役としてお願いします。」
「はい!」
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