高齢者が携帯電話を持つなら、ガラケーよりスマートフォン!その理由とスマートフォンの活用法、苦手意識の解消法をご案内。
日本初の携帯電話が登場したのは1985年。
NTTがレンタルを始めた肩掛けタイプで、重量は3kg以上ありました。
一般に普及するきっかけとなったのは1994年。
それまではレンタルのみだった端末を販売する「買取り制」が導入されたことと、翌年に発生した阪神大震災で有線インフラが壊滅的な打撃を受ける中で、無線の強さが見直されたことが、普及するきっかけになったと言われています。
携帯電話が一般に普及しだしてから約25年が経ち、60歳から79歳でスマートフォンを持っている割合は4割を超えていると言われています。これに対して自宅に固定電話を引かれている割合は、高齢者世代が一番多いというデータが出ています。
高齢者の携帯電話保有率は年々高まってはいるものの、日々進化している携帯電話を年配になってから持つというのは、なかなか勇気がいる事だと思います。
そこで、高齢者がスマートフォンを持つメリットについてご紹介する前に、まずは固定電話と携帯電話の違いについて理解を深めていきたいと思います。
1. 固定電話と携帯電話
自宅に固定電話が引かれている割合は、高齢者世代が一番多いため、「固定電話があるから携帯電話は無くても大丈夫」と考えている方は多いかもしれません。
ここでは、固定電話と携帯電話の違いを見ていきましょう。
固定電話のメリットとしては、
・受話器を取ればいつでも使えるという安定感
・市内であれば3分8.5円という通話料の安さ(スマートフォンは3分100円程度)
・緊急の電話が来た場合、自分が出られなくても誰かが出てくれる
などがあげられます。
携帯電話のメリットとしては、
・外出先でも通話ができる。
・営業の電話などが少ない
・自分から電話しなければ固定電話より安い
などがあります。
昔は、数万円もする電話加入権を購入していることが、一つの社会的信用になる部分もありましたが、近年はそのような部分も薄れてきており、固定電話もインターネットや、ケーブルテレビの契約のオプションとして付いている程度になっているため、今後は固定電話離れが加速する事が予想されます。
2.高齢者が携帯電話を持つメリット
外出中も連絡が取れる
外出中に迷子になってしまった。体調が悪くなってしまったという時に、すぐに助けを呼ぶことが出来ます。もし119番通報が必要な場合でも、本人が場所の説明ができなくても近くの基地局位置、音声と一緒に端末の発信位置情報(GPS情報)が消防本部に通知され、救急車を発進させる事も可能となっています。
離れて住む孫などとやり取りができる
写真を送ってもらったり、テレビ電話機能を使って話が出来たりするのも携帯電話の魅力です。特にスマートフォンでは、大きな画面で楽しめるため高齢者でも大画面のスマートフォンを持つ方が多いです。
3. 高齢者が持つなら、ガラケー?スマートフォン?
ガラケーとは、昔ながらの2つ折り携帯電話の事を指し、海外では携帯電話には通話とメール機能が付く以上の進化は見られませんでした。しかし、日本では、テレビが見られる、携帯でジュースが買えるなど独自の進化を遂げた事から、その独自進化をガラパゴス諸島の生態系になぞらえてガラパゴスケータイ、略してガラケーと呼ばれています。
一方、スマートフォンは「細い電話」ではありません。実は、英語のsmartには細いと意味はありません。頭がいい・洗練されている・ハイテクであるという意味です。
ガラケーのメリットとしては、
・操作がシンプルで高齢者でも使い易い
・プランが安い
などがあげられます。
スマートフォンのメリットとしては、
・大きな画面なので文字が見やすい
・無料通話アプリなどで電話代が抑えられる
・できる事が多い
などがあげられます。
ドコモ・au・ソフトバンクなどのスマートフォンの通信料は確かに高めの設定となっていますが、最近は格安SIMの普及からスマートフォンの通信料は大幅に安くなりました。
残るハードルは、スマートフォンはガラケーより操作しにくいという部分です。その部分さえクリアできれば、ガラケーを持つ理由はないでしょう。
4.スマートフォンの有効活用のための手段
近年、各社は高齢者でも使いやすいスマートフォンの実現のためにしのぎを削っていますが、その中でもお勧めのものをご紹介させていただきます。
画面表示をシンプルにするアプリ
ホーム画面をシンプルにし、高齢者でも操作しやすいように変換するアプリです。
「ラクホン」や「らくらくアプリ」などが有名ですが、これを入れておけば高齢者でも操作しやすいスマートフォンに生まれ変わります。
現在、ドコモなどの大手からは高齢者向けのスマートフォンが出ているのに対し、格安スマートフォンでは高齢者向けの端末が少なかったのですが、このアプリでその問題も解消できます。
高齢者向けの格安スマートフォン
意外ですが、レンタルビデオでおなじみのTSUTAYAから出ている高齢者向けスマートフォン“TONE”が強力です。
○月額1,000円でインターネット使い放題
○固定電話に3分13円で通話可能(通話はIP電話)
○電話サポート無料。遠隔操作でサポートもしてもらえる
○TSUTAYAの店舗でもサポートしてもらえる(TONE取扱店に限る)
など非常に充実したサービスを提供しています。
高齢者にとって最大の悩みどころである「使い方がわからない」という部分を遠隔サポートで解消できるのは、大きなメリットと言えます。
5.まとめ
- 高齢者の携帯電話保有率は40%を超え、年々増加している
- 固定電話は通話料の安さは魅力だが、持ち運びができる携帯電話の方がメリットは多い
- スマートフォンの操作性、サポートも充実しているので、高齢者でもスマートフォンがおすすめ
文字が読みやすく、大画面で写真も見られるスマートフォンを活用して、生活をより豊かにしていきましょう。
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