01月 17, 2017

介護保険で買い物サポートをしてくれるサービスがあるって本当？その種類と頼めるものと頼めないもの

介護保険には、ヘルパーさんが来てくれて買い物をサポートしてくれるサービスが2種類あるのをご存知でしょうか？また、買い物の際に頼めるものと、頼めないものがあったりします。その辺りを正しく理解して、有効活用していきましょう。

１．介護保険の買い物サポート

介護保険の買い物サポートには、自分で買い物に行くのにヘルパーさんに付き添ってもらう「買い物同行」と、ヘルパーさんにお買い物に行ってもらう「買い物代行」があります。それぞれの特徴について見ていきましょう。

買い物同行

足腰が痛いため一人で買物に行くのは不安という場合にヘルパーさんに買物に同行してもらうサービスです。ヘルパーさんが、ご利用者さんを支えたり、サポートしたりしながらの外出になるため、分類上は「身体介護」になります。一人で出かけるのに不安があると、ついつい家に引きこもりがちになってしまいますが、買物に出かけることで外の世界と触れる、自分で商品を選ぶ喜びを味わう、料金の計算で頭を使うなど、様々な刺激を受けることができ、足腰の強化・認知症の防止にも繋がります。

買い物代行

自力での外出が困難になってしまった場合に、ヘルパーさんに買い物を依頼するサービスです。分類上は「生活援助」になります。

２．制約と、注意点

頼めるもの、頼めないもの

「日常生活するうえで、必要不可欠なもの」という制約があります。水や食料は対象になりますが、デザートなどの嗜好品・孫にプレゼントするおもちゃなどは必要不可欠なものとはならないため、対象外になります。

近くのお店である

「利用者さんの生活圏内での買い物」という制約があります。最寄りのスーパーは対象になりますが、特売をやっているため生活圏外のお店に行って買ってきて欲しいというのは対象外になります。

重すぎるもの、大きすぎるもの

買い物同行の場合、ヘルパーさんは利用者さんのサポートをする役割も担っているため、サポートに支障が出るような重いものや、両手がふさがってしまうような大きいものを購入することは出来ません。

交通機関の利用

移動手段にバスや電車などを利用する場合、利用者が特に介助無く乗車できるとヘルパーさんに同行してもらう事が介護保険の適用対象にならず、利用者さんの実費負担になる場合があります。また、介護保険適用になったとしても、ヘルパーさんの交通費は利用者さん負担になりますのでご注意ください。

※制約などは地域により異なる場合がありますので、ケアマネさんにご確認ください。

３．今後の方向性

現在、厚生労働省は買い物などを含む「生活援助」サービスについて、介護度が低い人に対する給付を縮小する方向で検討しています。生活援助は本来、介護を受ける人が日常生活を営めるためのサポートをするためにあるものですが、ヘルパーさんに家族の家政婦のような働きを求めたりするなど、不適切な運用により介護費用が圧迫されてしまったという背景もあります。このままでは本当にサービスが必要な人に、サービスが届かなくなってしまうため、利用する人も「やってもらえたら助かるから」と気軽に頼んでしまうのではなく、適正な利用を心がけましょう。