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介護する家族の悩み・相談

話が噛み合わない、意思疎通が難しい。高齢者(認知症)とどんな話をすればいいの?

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高齢の家族と会話をしていると、なんだか話が伝わらない、記憶力が悪くなってきているのか話が噛み合わない・・・。そんな経験ありませんか?
特に認知症の症状がある方との会話はなかなか難しく感じます。同じ話を繰り返したり、間違ったことを言っていたりする場合はどうすれば良いの?今回はそんな疑問にお答えします。

 

1.高齢者と会話をするときのポイント

■ゆっくりと大きな声で話す

高齢になると耳が遠くなり聞こえにくくなります。普段私達が話している速度よりもゆっくりはっきり話すようにしましょう。

■短く簡潔に、区切って話す

話をするときは、出来るだけ文章を区切って簡潔に話すようにしましょう。高齢になると、沢山の情報を処理することが難しくなります。

例えば「もうすぐ晩御飯ですよ。今日はお母さんの好きなお魚がありますからね。晩御飯の前に先にお風呂に入りましょうか」このように、一気に情報を話してしまうと高齢の方は混乱してしまいます。

お風呂に入る前に「そろそろお風呂に入りましょうか」ご飯を出す時に「今日はお母さんのすきなお魚ですよ」と直前に話してあげると良いでしょう。
特に、認知症の傾向のある方にはこの方法が有効です。その時、その時に伝えることで「さっき説明したじゃないの!」といった介護者側のストレスも軽減できます。

■言葉だけでなく身振り手振りを交えて話す

話の内容に合わせてジェスチャーを加えたり、紙に絵を書いて説明したり、言葉以外も使ってみましょう。言葉以外を加えることで、理解しやすくなり記憶に残りやすくなるといわれています。

■聞き手になったときは、しっかり目を見て話を聞く

また話を聞くときの視線も大切です。目を見て「うん、うん」と頷きながら話を聞くようにしましょう。
当たり前のことですが、家族だと意外と疎かにしているのではないのでしょうか?
「私の話、聞いてくれていないわ」と感じてしまうと、相手もこちらの話を聞いてくれなくなります。なるべく、向かい合って目を見て会話するよう心がけましょう。

 

2.認知症が進んでいる方との会話

■強く否定してしまわない

認知症の方が間違っていること、同じことを何度も話していたとします。そのときに「何回その話をするの?」「違うって言っているでしょ?!」と強く否定してしまうのは止めましょう。「否定された、怒られた」といった記憶だけが残ってしまうからです。

やんわりと違うことを伝え、正しい方に誘導してあげるようにしましょう。また、話の本題を逸らしてしまうのも効果的です。

■昔の話に繋げる

認知症の方は、最近のことを覚えることができなくても昔の記憶は鮮明に残っています。

例えば、「○○さんが今日遊びに来る」と記憶違いをしていたとします。「来ない」という事を伝えても、頑なに理解してくれない場合は「○○さんは何のお友達なの?」「どこで出会ったお友達?」と話題を変えましょう。話をしているうちに、そのお友達が遠方にいる方ということを思い出すかもしれません。
昔の話に繋げることで、相手にストレスを与えることなく「来るか、来ないか」の話題を変えることができます。

 

3.もし認知症の方との会話にストレスを感じてしまったら

認知症の方の話を聞くときは優しく、同調するが基本と言われていますが、毎日一緒にいる家族からすると同じ話を何度もされるのはストレスが溜まるものです。「何度も言わないで!」「またその話?!」と返してしまったり、無視してしまい自己嫌悪に陥ったり・・・。

そんなときは自分の中で我慢できる回数を設定しましょう。例えば「5回は聞いてあげる」と決めれば、5回までは大きなストレスなく聞く事が出来ます。5回を越えたら違う話題にさらっと変えたり、軽くツッコミを入れたり自分がストレスにならないように会話しましょう。

「この回数までは聞くようにしよう」と頭の片隅に置いておくだけでも、ずいぶん気持ちは楽になるものです。また地域によっては傾聴のボランティアサービスがあります。一度調べてみるのも良いでしょう。

 

4.まとめ

■ゆっくり大きな声で、簡潔に話しをする
■言葉だけでなく身振り手振りを交えて話す
■聞き手になったときは、目を見て話す
■強く否定はせず、やんわり伝えるようにする

 

いかがでしたか?会話をするのが億劫になってしまっている方も、上記の会話のポイントを意識して実践してみて下さい。

会話が無くなることで、家にいても高齢者が孤立することが近年問題視されています。また、高齢者の鬱病も増加していると言われています。もし、会話が上手くできずイライラしてしまう、会話をすることが苦痛になってしまったら、間に誰かを入れて会話をするのも良いでしょう。ケアマネージャーや在宅サービスの介護スタッフなどを介して会話をしても良いのです。

高齢者の方々は、私達より長く生きている人生の先輩です。時間がある時にでも、ゆっくり昔話に耳を傾けてみてはどうでしょうか?普段一緒に生活している家族でも、新たな一面が発見できるかもしれません。

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