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介護する家族の悩み・相談

認知症や老人性うつ病はなぜ無気力・無表情になりやすいのか。 その原因とコミュニケーション方法。

介護・認知症の悩み care_problem

介護が必要になった高齢者の中には話しかけてもほとんど反応がなく、毎日無気力に何もせずに過ごす方がいらっしゃいます。介護する側もなんとかしたいがどうしていいかわからない、という方が多いと思います。
ここでは高齢者が無気力・無表情になる原因とその対処法をご紹介します。

1. 無気力・無表情になってしまう原因(原因・理由)

高齢者が無気力・無表情になる原因は認知症や老人性うつ病であることが多く、次のようなことが重なって発症・悪化していくと考えられています。

  • 身体を動かすことがしんどいため動きたくない
  • 自分ができることも介護者がしてしまうので、行動することとその意欲がなくなる
  • 昔出来ていたことが出来なくなっていること(排泄の失敗、誤嚥、物忘れなど)で自尊心が傷つく
  • 親しい人との死別にショックを受ける
  • 老化や認知症により物事の理解力が低下し、何を言われているのかわからない
  • 感受性が低下し、感情が動きにくくなる

認知症は徐々に症状が進行するので気づきにくいですが、老人性うつ病は何かをきっかけに急激に無気力になってしまいがちです。その原因を理解し、解決してあげることが大切です。

2.初期症状

無気力・無表情になる前には、次のような症状が現われることが多いです。

  • 家族の会話に参加せず眺める時間が増える
  • ずっと続けていた習慣や趣味をやめてしまう
  • 記憶力が低下する
  • 注意力が散漫になる

アルツハイマー型認知症は現在完治することは出来ず、進行を抑える治療しか出来ません。そのため初期段階で発見することが大切だと言われています。

3.コミュニケーション方法

無気力・無表情になってしまった高齢者とコミュニケーションをするときに意識することを紹介します。

・非言語コミュニケーションを大切にする

高齢者になると言葉でのコミュニケーションよりも非言語コミュニケーションの方が重要になってきます。表情(笑顔)、優しく触れる、楽しい・心地よい映像や音楽などのほうが高齢者の心には伝わりやすいです。

・難しい文章、言葉を使わない

高齢者は難しい文章や言葉を理解する能力がだんだん衰えていきます。出来るだけ分かりやすく伝えるようにしましょう。

・高齢者のペースに合わせる

会話のペースが早いと高齢者は理解することが出来ず、反応が出来なくなっていきます。高齢者のペースに合わせた会話を心がけましょう。

・声の高さ

加齢とともに聴力が低下していきますが、高音より低音のほうが聞き取りやすいと言われています。無理のない程度に声を低くするほうが高齢者にとっては聞き取りやすいです。

4. 予防・改善方法

病院で診断を受けて薬を処方してもらうことはもちろんですが、それ以外にも家庭でできる改善・予防方法はあります。

・介護の要らないことは自分で行う

自分でできることは自分でしてもらいましょう。過剰な介護は症状を悪化させてしまいます。

・人に接する機会を持つ

他人と会話をする機会を持つことが予防改善に繋がることがあります。趣味で仲間とつながりを持つ以外にも、ショートステイやデイサービスを利用して他の利用者や職員と触れ合うことも効果があります。

・学習療法

簡単な読み書きや計算、脳トレなどによって学習療法を行います。手と頭を使うことで脳が活性化し、問題を解くことで達成感も得られます。もちろん若い頃に比べれば解ける難易度は低く、かかる時間も長いです。ですが大事なことは何が出来なくなったかではなく、今何が出来るのかです。解けなかったことを残念がったり叱ったりするのではなく、解けたことを褒めるようにしてください。

・音楽療法

音楽を聞いたり自分で演奏したりすることで脳を活性化させる音楽療法も有効だと言われています。特に自分で歌う・演奏すると刺激の量が増えて脳の活性化にはよいとされています。若い頃に聞いていた曲を聞くことによって当時の記憶が蘇り、元気になる方もいます。

・昔の話を聴く

若く元気に活躍していた頃の話をしてもらうのも有効です。当時の記憶・感覚が蘇ることでイキイキとした活力を取り戻すことがあります。当時の思い出の品(写真・制服・曲など)があるとより効果的です。

5.まとめ

  • 無表情、無気力になるのは認知症や老人性うつ病が原因であることが多い
  • ちょっとした変化に気づいて初期段階で治療することが重要
  • 言葉よりも笑顔などの非言語コミュニケーションを大切にする
  • 高齢者の理解力、聴力に合わせた会話を心がける
  • 学習療法など脳が活性化することを行うと予防、改善につながる

無気力・無表情になるのは大抵そのきっかけ・原因となる出来事や習慣があるものです。加齢や病気によって歩けなくなり、ショックを受けて無気力になってしまった場合には、リハビリによって再び歩けるようになっていくと活力を取り戻す事が多いです。
無気力・無表情になってしまった原因を見つけて理解をしてあげてください、そして出来るのであれば解決してあげましょう。

筆者 レイス治療院
あん摩マッサージ指圧師の国家資格を持つ施術師が400名以上在籍し、2003年より訪問マッサージを通じて地域社会に貢献している。
ご利用者様の健康を管理するために、技術面ではリハビリを取り入れたマッサージを行い、医療・介護業界での経験をもとにしたお悩み相談、医学的観点からアドバイスを行っている。

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