[simple_crumbs root="Home" /]

家族が知っておくべき介護知識

高齢者や認知症の方が薬を飲まない・・・。薬を飲まない理由と対策方法は?薬の注意点と管理方法を紹介。

薬を飲まない kusuri_nomanai

どうしても薬を飲んでくれず、悩んでいるご家族も多いのではないでしょうか。薬を飲んでくれないと、介護する側にとっては、病気が悪化しないかなど不安になりますよね。今回は高齢者や認知症の方が薬を飲まない理由とその対策方法について、ご紹介します。

1. 薬を飲まない理由・原因

なぜ薬を飲まないのでしょうか。薬を飲まないのにも理由があります。まずは、その理由を理解しましょう。

■ 自己判断でやめてしまう

「今日は体調が良いから。」などの理由で、自己判断で薬を飲まないことが考えられます。市販薬などであれば問題ありませんが、医師から処方されたものであれば、医師の指示通りに従って飲むのが重要です。見かけ上、体調が良くても、体内はまだ治っていない可能性もありますので、自己判断で飲むのを中断するのははやめましょう。

■ 薬が合わない(副作用など)

単に苦い、飲みにくいなどの理由により薬が体に合わず、飲まない場合もあります。特に副作用が辛く、飲まない場合もありますので、そういった場合は、必ず医師に相談しましょう。

■ 飲むことを忘れている

認知症の方に多いのが、飲むことや飲み方を忘れてしまうケースです。また、飲んだこと忘れてしまう場合もあり、先ほど飲んだのに、また飲んでしまい、過剰摂取になる恐れもあります。

■ 面倒だと感じている

様々な薬を服用している場合、それぞれを決められた時間に、決められた数を飲むのは、認知症ではない高齢者でも簡単なことではなく、面倒だと感じてしまっている場合があります。

2. 飲まないときの対策方法(管理方法)

薬を飲まない理由について説明しましたが、原因が分かったところで、どのようにして対処したらよいでしょうか。いくつかの対策方法について説明していきます。

■ 一回分をセットする

一回分の薬を一つにまとめ、高齢者や認知症の方に分かるように工夫しましょう。現在は医師の指示があれば、調剤薬局などで、服用時刻を印刷して、一包化してくれます。しかし、一包化には調剤料がかかります。診療報酬では、42日以下の場合は7日ごとに32点(320円)、43日分以上は一律220点(2,200円)が加算されます。(2017年3月現在)

例)28日分の一包化の料金(1割負担の場合)
320円×4週間×1割負担=130円
例)56日分の一包化の料金(1割負担の場合)
2,200円×1割負担=220円

■ 服薬ボックス、お薬ポケットを使用する

薬の袋に、「朝」「昼」「夜」などの服用のタイミングや、何錠飲んだらよいかなどと服用方法について記載してありますが、それを間違いなく飲むのは、高齢者にとって簡単なことではありません。認知症の進行具合にもよりますが、曜日や、日付が分かる方であれば服薬ボックスやお薬ポケットを使用するのがおすすめです。服薬ボックスは一日に飲む薬を「朝」「昼」「夜」「寝る前」に分けることができるもので、週単位で収納できるものもあれば一日単位で格納できるものもあります。また、服薬ボックスやお薬ポケットを使うメリットはどの時間帯のお薬を飲み忘れたかが、把握できるのも大きな特徴です。

■ 訪問薬剤管理指導を利用する

通院が困難な方に対して、医師の指示のもと薬剤師が自宅や施設に訪問し、薬の正しい飲み方の説明、服用状況の確認、副作用のチェックなどの疑問に答えながら、薬物療法が適正に実施されているかどうかを確かめ、より質の高い在宅療養を提供するためのサービスです。薬剤師が訪問することで、薬剤の服用状況、残薬の有無及び薬の飲み合わせなどを把握することができ、それをもとに看護師・ケアマネジャー・ヘルパーなどの他職種に情報提供を行うことで、利用者ごとに適した一番服用しやすい状態の提供が可能となります。この訪問薬剤管理指導は、次のように介護保険制度や医療保険制度の運用の中で利用することができます。

・介護保険で要介護等の認定を受けている方
居宅療養管理指導(介護保険による介護サービス)が優先となります。
・介護保険で要介護等の認定を受けていない方
在宅患者訪問薬剤管理指導(医療保険による在宅サービス)となります。

■ 飲ませ方を工夫する

飲まないときの対処法として、薬の飲ませ方を工夫する方法があります。例えば、粉状のもので、食後に飲んでよい薬だとしたら、食事の最後にヨーグルトなどに混ぜて飲ませる方法があります。しかし、この方法は、飲ませ方によって効果が下がる、副作用などが生じるなどの場合がありますので、必ず主治医に確認をしてから行いましょう。

3. 薬を飲んでもらうときの注意点

対策方法についてご説明しましたが、どれも拒否されたからといって無理強いをしてはいけません。無理強いをしてしまうと、余計にかたくなに拒むようになり、ひどい時は暴力が見られたりする事がありますので、絶対にしないようにしましょう。また、薬を飲まないからと言って、責めたり怒ったりするのも、薬のせいで、怒られたなどの印象が出来てしまうため、やめましょう。声をかけるときはやさしく声をかけ、なぜ飲みたくないのか、飲まない理由を尋ねてみましょう。もし、やさしく接しても、暴力などが見られる場合は、しばらく離れて様子をみましょう。落ち着いてきたら、ご本人の興味がある事を話題にして話しかけ、機嫌が治った時に、さりげなく勧めてみるのも一つの方法です。

4. まとめ

  • 薬を飲まない原因は薬が合わない、飲むことを忘れているなどが考えられる。
  • 薬を飲まないときの対策は訪問薬剤管理指導の利用や、飲み方を工夫する。
  • 薬の管理は服薬ボックス、お薬ポケットを使用するとよい。
  • 薬を飲ませるときは、絶対に無理強いをしないように注意する

薬を飲まないことは、介護をするご家族にとってとても不安なことだと思います。介護する側の負担になる前に、主治医に相談する、介護サービスを利用するなどして、上手に薬が飲めるように工夫をしてみてはいかがでしょうか。

家族が知っておくべき介護知識一覧へ

LINE@友だち追加


介護を知るトップへ
サイトトップへ

初回無料体験実施中

当院では初回に限り、無料でご自宅まで訪問し マッサージの体験を行っております。 無料体験での施術時間は通常と同じ約20分ですが、わずか1回のマッサージでも、施術前と施術後で症状に変化を感じられる方も多いため、 是非一度お申し込みください。