・ショートステイ（短期入所生活介護）

短期間（1～30日程度）施設で預かってくれる公的サービスです。

介護保険を利用できるため安価に利用できますし、要介護度が要支援でも利用可能となっています。

食事や入浴の介護の他に、病気で医療上の注意が必要な方でも入れる医療型ショートステイもあります。
利用するには、まずケアマネージャーに相談をし、ケアプランを作成してもらう必要があります。

ケアプランを作成するためには介護保険の限度額を考慮しつつ、他に必要な介護サービスの提供頻度などを調整する、ショートステイを受け入れてくれる施設を探すといった作業が必要になります。

ショートステイはとても人気があるサービスのため、施設の予約が数ヶ月間埋まっている場合もあります。そのため、急に明日預けたくなったからショートステイを利用したいということは出来ないと思っておいて下さい。

・デイサービス（通所介護）

デイサービスは高齢者が日中の間施設に通い、そこで食事・入浴などの介護を受けられるサービスになっています。自分で施設に行く以外にも送迎車で迎えに来てくれますので、歩行困難な方でも利用することが出来ます。

デイサービスはリハビリに力を入れている施設が比較的多いのも特徴です。
デイサービスを利用する際は、実際にいくつかの施設を見学してみて本当に利用するか、どの施設にするかを決定します。ケアマネージャーにその施設のデイサービスを利用したいことを伝えてケアプランを作成してもらいます。

ケアプランを作成したら、直接施設と契約を結ぶことでサービスを利用できるようになります。

ショートステイほどではありませんが、やはり明日預けたくなったからデイサービスを利用するということは出来ないと思っておいてください。

・有料老人ホーム

有料老人ホームにはショートステイに対応している施設が多くあります。
有料老人ホームは介護保険サービスであるショートステイやデイサービスに比べて、急に一時預かりを依頼しなくてはならなくなった場合に、受け入れてくれる施設を見つけやすいです。

また、介護保険ではないためケアプランに影響されることなく利用することが出来ます。
有料老人ホームに入居したときと同じサービスを受けられるのが一般的で、食事・入浴・トイレの介護の他にその施設独自のサービスも利用可能です。ただし、介護保険は使えないため費用は全額負担になります。

有料老人ホームを利用するにはご自身がインターネット等で検索するか、担当のケアマネージャーに要望を細かく伝えて施設を探してもらいましょう。
施設候補が見つかったら見学をしてみてサービスの内容や職員さんを確認します。もし気に入った施設があれば契約を結ぶことでサービスを利用できるようになります。

・外せない用事を行うことが出来る

冠婚葬祭などどうしても出席したい行事があったときに、介護を理由に欠席してしまうのはとても残念で介護のモチベーションを大きく下げる原因になってしまいます。
そんなときには一時預かりサービスを利用して安心して参加できるようにしましょう。

・介護疲れを軽減する（レスパイト）

介護を継続していくためには介護疲れを軽減すること（レスパイト）が必要だという考え方が定着しつつあります。
家族を施設に預けるのは自分が楽をしたいだけの心無い人間がすることだ、という責任感から全て自分の力で解決しようとしてしまう方がいます。その結果介護に疲れ果て、正常な判断が出来なくなり介護殺人が起こるケースが今も続いています。

継続して介護を行っていくため、疲れを取って質の高い介護を行うためといった前向きなイメージを持って一時預かりサービスを利用してみてください。

・施設に入所する前の準備として利用する

いきなり施設に入所して生活するのは心理的なハードルが高いものです。ショートステイを施設の雰囲気や集団生活に慣れてもらうといった長期入所の前準備として利用することも有効な方法です。