高齢者のためのレクリエーション。身体機能や認知症予防には効果があるの?レクリエーションの効果や種類についてご紹介。
一概にレクリエーションといっても様々な種類があります。企画を考えている方、もしくはレクリエーションに参加を考えている方で、どんなものがあるのか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、レクリエーションの目的とその効果、またレクリエーションの種類についてご説明します。
1. レクリエーションの目的
様々な介護施設や、地域のイベントでレクリエーションが行われておりますが、レクリエーションを行う目的は大きく分けて3つあります。
① 身体機能の維持・向上
高齢者は普段の生活で身体を動かすことが少なく、若い方よりも運動量が減ってしまいます。
レクリエーションを行うことで、適度に運動することができ、身体機能の維持・向上を図ることが可能です。
② 脳の活性化
脳には記憶する、時間や場所を認識するといったような「認知機能」があり、この認知機能は生まれてから20歳ぐらいまでは発達しますが、20歳を超えると止まってしまいます。そして、発達が止まった脳は、年を重ねるにつれ徐々に萎縮していき、この認知機能も低下していきます。
しかし、レクリエーションを行うことで、脳の活性化を図り、認知機能の低下を予防することが可能です。
③ 生きがい
高齢になると、外出する機会が減り、人とコミュニケーションをとる機会が減ります。
レクリエーションは基本的には複数の人と行うので、一緒に行う人とのコミュニケーションの活性化や生きがいを生み出すことが可能です。
2. レクリエーションの効果
レクリエーションの3つの目的をご紹介しましたが、果たしてどんな効果が期待できるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
① 引きこもり防止
高齢になると外出する機会が減り、家に引きこもりがちになります。引きこもりがちになると、うつ病や、認知症、そして独居の場合ですと安否確認ができないという問題が生じる恐れがあります。
しかし、レクリエーションに参加するには、施設や地域のイベントに行く必要があります。そうすることにより、おのずと引きこもりの防止につながるのです。
② 認知症予防
脳トレでもご紹介しましたが、身体を動かしたり、手先を使ったりすることで、脳の活性化を図ることができます。
特にレクリエーションでは、普段使わない脳の部分や、筋肉などを使うことが多いので、より認知症予防の効果が期待できるといえるでしょう。
③ 身体機能の維持・向上
若い方でも、身体を動かそうとトレーニングをするも、きつくて長く続かないことがありますよね。
高齢者も同じです。しかし、レクリエーションでは、友人と一緒に行うこともでき、またゲーム感覚なため運動しているという感覚がないというメリットがあります。楽しく身体を動かすことができるのが、このレクリエーションの魅力です。
3. レクリエーションの種類
レクリエーションは基本的に複数人で行いますが、様々な種類があります。ここでは簡単にできる代表的なレクリエーションについてご説明していきます。
■ 身体を動かすレクリエーション
・ラジオ体操
一度は経験がある「ラジオ体操」。年齢問わず皆でできることが特徴です。普通の体操の音楽だけでなく、ご当地の曲や、参加する方の好みの曲を聞いて、ローテーションしても面白いと思います。
・歌、ダンス
歌に合わせて簡単なダンスをしたり、足腰が弱い方は曲に合わせて、手足を動かしたりすることで、ストレスなく、楽しく運動することができます。
・自作ゲーム
日常で手に入るもので自作ゲームを作っても面白いと思います。
例えば、ボーリングをイメージしてください。ピンはペットボトル、ボールはゴムボールなどを使用すると、高齢者でも簡単にボーリングゲームを楽しむことができます。
・手先をつかう遊び
高齢者の中には手足を痛めていて、動くのが困難な方もいらっしゃると思います。
そういった方の場合には座ってできる折り紙や、お手玉など、手先をつかってできる遊びがお勧めです。
■ 頭を使うレクリエーション
・ボードゲーム
囲碁や将棋、オセロなどは相手の手のうちを読んだりするため、「考える」「判断する」といったような要素が含まれており、脳に刺激を与えてくれます。
・計算ゲーム
認知機能の中には計算するという機能も含まれており、計算ゲームはこの計算するという機能に効果があり、ます。年齢に合わせて、高齢者なら簡単な足し算・引き算を行うだけでも大きな効果が期待できます。
・漢字ゲーム
馴染みのある漢字などを使って、漢字の読み書きを行うことで、手先を動かすことによる身体機能の向上はもちろん、「覚えよう」「思いだそう」とする記憶力の向上も期待できます。
4. まとめ
- レクリエーションの目的は身体機能の向上や脳の活性化である。
- レクリエーションを行うことで引きこもりの防止や認知症予防などの効果が期待できる。
- 身体を動かすレクリエーションには、ラジオ体操やダンス、手先を使う折り紙やお手玉などがある。
- 頭を使うレクリエーションには、ボードゲームや計算・漢字ゲームなどがある。
今回は、レクリエーションを行うことによる効果や、レクリエーションの種類についてご紹介しました。 高齢の方にあったレクリエーションを選んで、身体機能の向上を図り、認知症予防をしてみてはいかがでしょうか。
筆者 レイス治療院
あん摩マッサージ指圧師の国家資格を持つ施術師が400名以上在籍し、2003年より訪問マッサージを通じて地域社会に貢献している。
ご利用者様の健康を管理するために、技術面ではリハビリを取り入れたマッサージを行い、医療・介護業界での経験をもとにしたお悩み相談、医学的観点からアドバイスを行っている。
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