訪問介護を徹底解説!自宅に訪問し介護をしてくれる訪問介護のサービス内容は?利用方法や料金など、訪問介護について詳しくご説明します!
自宅で介護をしていて、「自分の時間を作ることができない。」「できるだけ自分でしてあげたいけど、やり方がわからない。」など、様々な悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな悩みを抱えている方におすすめの訪問介護について、サービス内容や、利用方法、料金について詳しく解説していきます。
1. 訪問介護とは
訪問介護とは、高齢者の自宅に訪問介護員(ヘルパー)が訪問し、高齢者が可能な限り自宅で自立した生活が送れるよう、食事、排泄、入浴などの介護(身体介護)や、掃除、洗濯、買い物、調理などの生活の支援(生活援助)をしてくれるサービスです。
自宅で介護をしていると、何かと自分の時間が持てなかったり、出来るだけ自分で介護をしたいけど排泄や入浴など自分でできず悩んでしまったりすることがあると思います。そういった、介護をする方の悩みをいっきに解決してくれるこのサービスは、介護保険が適用される介護保険サービスの一つで、料金もサービス費用の1割(一定の収入がある方は2割)で利用できます。
2. サービスの利用対象者と利用の流れ
訪問介護を利用できるのは要介護認定で要介護1~5の認定を受けた方が対象になります。
なお、要支援1~2の認定を受けられた方は介護予防訪問介護(※1)を利用することができます。
※1:介護予防訪問介護は2017年4月より、日常生活支援総合事業に移行します。受けられるサービス内容は市区町村によって異なりますので、詳しくは、お住まいの市区町村にご確認ください。
またサービスを利用するまでの流れは以下のようになります。
① ケアマネージャーに相談
はじめに、担当のケアマネージャーにサービスを受けられる方の身体状況や、介護をする上で困っていることを伝え、訪問介護の利用を検討してもらいます。
② ケアプランの作成
担当のケアマネージャーとサービスの利用頻度や、1日の利用時間、サービス内容などを決めて、ケアプランを作成してもらいます。
③ サービス事業所との契約
ケアプランが完成したら、サービス事業所と話し合い、契約をします。
④ 利用開始
サービス事業所との契約が完了したら、サービスの利用を開始できます。
3. サービス内容
訪問介護のサービス内容は、大きく分けて「身体介護」と「生活援助」のサービスに分かれています。提供しているサービスの内容はサービス事業所によって異なりますが、ここでは代表的なサービスについて説明していきます。詳しくは、ご利用を検討しているサービス事業所にご確認ください。
■ 身体介護
・排泄介助
普通のトイレやポータブルトイレへの移動やオムツ交換、後始末、失禁対応など。
・食事介助
配膳、摂食介助、水分補給など。
・清拭
清潔保持のための身体拭き。
・入浴介助
手浴・足浴などの部分浴や、全身浴の介助。浴室への移動、洗髪、使用したものの片付け。
・整容介助
洗面、口腔ケア、爪きり、耳掃除、髪の手入れなど。
・着衣介助
着替えの準備、手伝い。
・移動、外出(通院)介助
車いすへの移動、補助器具の安全確認。病院などへの目的地への移動介助。
・起床、就寝介助
ベッドからもしくはベッドへの移動の介助、布団の片付けなど。
・服薬確認
薬の確認、服薬の手伝い、後片付けなど。
■ 生活援助
・掃除
居住内、トイレ、卓上などの清掃、ゴミ出しなど。
・洗濯
洗濯、洗濯物の乾燥、取り入れ、収納など。
・ベッドメイク
シーツ交換、布団カバーの交換など。
・調理
一般的な食事の調理、配膳、後片付け。
・買い物
生活必需品の買い物。
・薬の受け取り
処方されている薬の受け取り。
4. 利用料金(自己負担額の目安)
利用料金は利用時間や利用時間帯、サービス事業所、地域区分などによって異なります。ここでは基本的な利用料金についてご説明します。詳しくは、利用するサービス事業所に確認しましょう。
例)要介護1~5の方(負担割合が1割)が月1回利用した場合
サービス内容 | 利用者負担額 | |
---|---|---|
身体介助 | 20分未満 | 165円 |
20分以上30分未満 | 245円 | |
30分以上1時間未満 | 388円 | |
時間以上1時間半未満 | 564円 | |
生活援助 | 20分以上45分未満 | 183円 |
45分以上 | 225円 | |
通院時の乗車・降車等介助 | 97円 |
例)要介護1~2の方(負担割合が1割)が利用した場合
サービス内容 | 利用者負担額 | |
---|---|---|
週1回程度の利用 | 1,168円 | |
週2回程度の利用 | 2,335円 | |
要支援2 | 週2回を超える程度の利用 | 3,704円 |
※2016年4月時点のサービス単位に基づいて計算しています。
5. 訪問介護のメリット
実際に訪問介護を利用することで得られるメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
認知症の方などには、家に知らない人が入ってきて、拒否反応を起こしてしまうという、デメリットもあります。しかし、自宅で介護をしてもらえるという点では、住み慣れた環境なので、高齢者も安心して介護を受けられるというメリットがあります。
また、その他にはヘルパーの実際の介護をするところを見ることができ、家庭環境にあった介護方法を知ることも可能です。
6. まとめ
- 訪問介護とは、高齢者の自宅にヘルパーが訪問し、自立した生活が送れるよう身体介護や生活援助をしてくれるサービス。
- サービスを受けられるのは要介護認定を受けている方が対象。
- サービスを利用したい場合は、まずケアマネージャーに相談する。
- 住み慣れた環境なので、高齢者も安心して介護を受けられるというメリットがある。
今回は訪問介護についてご紹介しましたが、今回ご紹介した以外にも、訪問介護には様々なメリットがあります。
介護をしていて悩んでおられる方は、一人で悩まずにまずはケアマネージャーに相談し、訪問介護の利用をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
筆者 レイス治療院
あん摩マッサージ指圧師の国家資格を持つ施術師が400名以上在籍し、2003年より訪問マッサージを通じて地域社会に貢献している。
ご利用者様の健康を管理するために、技術面ではリハビリを取り入れたマッサージを行い、医療・介護業界での経験をもとにしたお悩み相談、医学的観点からアドバイスを行っている。
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